牙龍 私を助けた不良 上
レディース達は凜華に何かを言って、飛び掛かろうとしたが、
「「「「なっ・・・!?」」」」
凜華に飛び掛かる前に、半分以上のレディースがバタバタと倒れ込んだ。
立っている者は少なく、また腰を抜かして震えている者も居た。
「なっ、何や今の殺気は!?!?」
「あいつ、何者なんだ!!」
「「すごい殺気・・・」」
暁と勇人、双子が口々にそう言うなかで、志貴は冷静な分析をしていた。
「僅かに、龍が見えたような気もしますが──・・・龍騎?」
「・・・・だ」
「え?」
龍騎は聞き取れないくらい小さい声で呟くと、志貴に返答することなく屋上を出て行った。
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