牙龍 私を助けた不良 上
「それにしても、勇人と志貴はなにやってんねん」
「勇人は倉庫」
「志貴は学校」
「「ヘタレな龍騎は、実家だよ〜」」
「ヘタレってお前らなぁ・・・」
暁が呆れたように言えば、双子はけらけらと屈託なく笑った。
賑やかな彼等を見ていると、自然と笑えて暗い気持ちはいくばくか晴れる。
いつもは煩いと感じるけど、こんな時にはありがたいと感じる。
そんなことを思いながら、小さな笑みを浮かべた。