牙龍 私を助けた不良 上
何で、コイツがここにいるんだ。仕事が忙しくて、支社から帰ってこれないんじゃ・・・?
二人からの問い掛けをスルーして、たたでさえ寝不足で頭をなんとか動かす。
そんな私をよそに、二人は何やら険悪そうなムードになっていく。
「何で、高校生がこの時間にここにいるんだよ?」
「アンタこそ、社会人がこんな時間に何でここに居るんすか」
「「(・・・何なんだよ、コイツ)」」
・・・サボったのか?
いや、そんなことしたら、あの人が困るだろうし、連絡があるかも知れないし・・・。
「・・・・・」
木藤と睨みあっている男をじいっと見つめると、何故か嬉しそうな顔をされた。