牙龍 私を助けた不良 上



side:龍騎


凜華の兄貴だという人物──咲哉さんは、真剣そうな凜華と異なり何だかお気楽だ。


寝て起きたばかりで、少し前までぼーっとしていたことを思い出し凜華を見れば、唸っている。


それにしても。



「凜華、理事長と知り合いなのか?」


「・・・ん。あいつ──兄さんの悪友で、ちょっとした知り合いだ」



帝牙の理事長と言えば、生徒を恐れない──むしろ怖がらせている人だ。


だけど、牙龍のメンバーの不祥事なんかをよく庇ってくれるから、色んな意味ですごい。


だが、それが分かったところで二人が一体何の話をしているかまでは今一分からない。



< 365 / 476 >

この作品をシェア

pagetop