牙龍 私を助けた不良 上
曇天、挟空の涙
* * * * *
私が、過去のことを話しても
あなたは逃げたりしないよね?
──・・・・無理に、お前の過去を聞こうとは思わねぇ───
待っててくれたから
──何を抱えててもいい。けど、無理すんな。一人で背負うのが無理なら言え──
きっと、もう大丈夫
──俺が一緒に背負ってやる。凜華、お前は一人じゃない──
ちっぽけな私にとって、それは何よりも
『大切な宝物』なの