牙龍 私を助けた不良 上
「てゆーかさー」
「思うんだけどー」
「「何で、襲ったわけ?」」
陸斗と海斗が、然り気無く理由を聞くと、二人は顔を見合わせて気まずそうな表情をした。
言いにくそうな表情だが、聞いておかないと俺達はやすやすと行動するわけにはいかない。
「いや、何と言うか、あれは」
「簡潔に言うと『knightの一人が、喧嘩したさに牙龍に殴り込んでいった』・・・だな」
「ちょ、何勝手にバラしてるのよ、シャドウ」
「アネサン、何バラしてるんですか」
「あら、ごめんなさいねん」
どうやらそういうことらしく、聞いた本人達や勇人なんかは驚いていたが、暁に至っては逆に納得しているようだ。
想像していたより、knightというのは自由人が多いチームみたいだ。