牙龍 私を助けた不良 上
ネルから離れ、望夢に近寄って頭を撫でてやると、瞼がゆっくりと下がって行った。
・・・また、寝る気?
隣でネルが、何やってんにゃー、と肩をすくめながら笑っていた。
「昼間に寝るなら、夜に寝ればいいのに」
「夜に寝れないから、こうして昼間に眠るんにゃー。特に今日は」
「・・・・・」
「瑠矢は、姫ちゃんが心配かにゃ?」
ソファーの肘に掛けてあったタオルケットを、望夢にそっと掛ける。
少し前に比べたら、彼女が無茶をすることが無くなったけど、心配になる。