牙龍 私を助けた不良 上



「後悔をしない人生なんてくだらないだろ」


「お前は、後悔したことがあるのか?」


「あるさ。・・・何度も何度も、な」



アイツがまだ生きてた時、頬を楽しげに緩めてそう言われた。


そんなアイツに、私は不思議な感覚を覚えていた。何というか、言葉に出来ない感覚だ。


何があったのか、珍しく真面目そうな表情で。それを見たのは、その時が最初で──最後だった。



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