牙龍 私を助けた不良 上




行くだけ。それだけだから・・・ごめんね、──。そう思った私は、



「分かった、行く」



そう言った。


志貴が黒笑いから嬉しそうな笑顔になり、勇人が舌打ちをした。


めんど・・・。


そう思って溜め息を吐くと、いきなり身体が浮かんだ。・・・原因は木藤だった。


木藤はそのまま驚いている私に構うことなく、軽々と私をバイクの後ろに乗せた。





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