牙龍 私を助けた不良 上



そして、その度に痛感する。


自分が犯した罪は、私の心を壊そうとしてるんだってこと。


構わないと思ってた。当たり前だし、因果応報だって誰だって分かることだ。


ようやく、楽に死ねるんだなって思って痛みを受け入れても、痛みを耐えても、上手くはいかない。


生きながらに続く永久の苦痛と悲痛。


楽になることを許さない痛みは、記憶に巣食った悪夢は、幾千もの涙を私に与えてきた。


死ぬまでこのまま、ずっとこのままなのかって叫んでも、嘆いても、何も変わらない。


悪夢に魘されて満足に寝れる日は亡くて、だらだらと怠惰に過ごす時間が緩やかに流れていった。


──ねぇ、ひなた。


今の私を見たら、あなたは何て言うのかなって、何度想像したと思う?



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