牙龍 私を助けた不良 上
転校して来た二日前。私を見た人は誰もが変な目で見てきた。そりゃあ、そうでしょうね。
『誰とも関わる気はないから』
不良男やレディースを相手にして、そう言ったんだから正当な反応だと思うけどね。
誰とも関わらない。
四年前の、あの時の誓いを破らないためにも誰とも関わる気は毛頭ない。
そう思っていたのに。
そんな日常に変化があったのは、次の日。私が静かな場所を探して屋上に向かった時だった。