牙龍 私を助けた不良 上




いつも、横に立ったら私を見て悪戯っ子な顔をして。



『相変わらずチビだな〜、凛華は』


『お前が高いだけだろ』



呆れながらそう返すと、頭を撫でながら笑う。それは、太陽みたいな温かい笑顔で。



『強がっちゃって〜。でも、男ってのはこんぐらいないとモテねぇからな?』



チャラいところもあったけど、仲間思いで優しくて。皆、アイツを慕ってた。



『・・・女ったらしめ』



苦笑しながら言うと、また調子に乗ってチビとか言った。


甘い香水の匂いと太陽みたいな温かい笑顔が、アイツの特徴だったな・・・。




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