牙龍 私を助けた不良 上
私は朝から校内を歩き回っていた。噂でだけど、どっかの暴走族が近々暴走するみたいだ。
それで、ここ一週間くらい来てない総長とかが来るらしくて、皆会えるのが楽しみみたいだった。
私はそのせいで、いつもいる中庭を不良に先取りされてしまったので、別の静かな場所を探していた。
あちこち歩き回って、一番最後に向かったのが屋上だった。不良の溜まり場ってイメージあるから最後。
「・・・・鍵掛かってる」
だけど、屋上の鍵は閉まっていた。それはつまり、誰も居ないってことだよね?