牙龍 私を助けた不良 上
『ミィ・・・』
「帰ってきたら、いっぱい遊んであげるから。ご褒美もあげる」
『ミャウ』
どうやら嬉しいらしく尻尾を立てて、頷いたミライに、行ってきますと言って家を出た。
セレブ街にあるようなでかい高級マンションは、この辺りではかなり有名。芸能人とかいるみたいだし、ホールにある出入口にはガードマンがいる。
エレベーターに乗って地下一階まで降りる。車庫の方へ行き足を止める。
黒と赤の車体。引っ越してくるときに持ってきたバイクで・・・CBR600RR(?)とかいう奴だった気がする。
少し眺めた後、メットを被りそれに乗ると、ゆっくりと走り出した。