牙龍 私を助けた不良 上
月夜、その瞳の
「凜華さん、こんにちはー」
「姫龍、やっほー」
放課後、いつものように倉庫に来ると沢山の人が挨拶を投げてくる。名前を覚えてくれたのは少し嬉しいかも。
最近は幹部部屋にいても暇なので、部屋の外に出るようになった。それで仲良くなったのが、
「大雅、何やってるんだ?」
次期総長候補らしい、二ノ宮大雅(ニノミヤタイガ)だ。爽やかな感じで、黒髪黒目の不良に見えない一つ年下の男。高校は同じらしい。