牙龍 私を助けた不良 上
* * * * *
「っ・・・!!」
『ミー?』
嫌な夢を見た私は、ガバッと身体を起こした。ミライが声を掛けてきたことで、我に戻りミライを抱き締める。
身体中が震えているのに気付いたのか、ミライが頬をペロペロと舐めた。
「ありがとう、ミライ」
ミライを膝に下ろすと、そこで初めて幹部部屋じゃないことに気付いた。
私が居るのは、フカフカの布団が敷かれた大きなベッドの上だった。
・・・何処だろう?