嘘カノ生活
「じょーだんはやめてくださいね」

「だから、冗談じゃねーって」
 
 
にひひと笑って、間宮さんの腕はあたしの肩を抱いた。 
 
 
「ちょ…人居ますから」

「ん?夜遅いし、あんまいねーよ」

「でも…」

 

遠まわしにやめてといってるのに気付かない間宮さんは、意地悪そうな笑顔を見せてあたしの耳元で囁いた。 
 
 


「昼間はキスもしたのに?」 
 
「……っ」
 

 
低い声が。

耳に唇が微かに触れていて、振動が伝わって。

心臓の動きが速まるのが自分でもわかる。
 
顔から火が出そうなくらい熱い。 
 
 

「もーしませんからね!」


そう言ってあたしは間宮さんから視線を逸らした。 
 
肩を揺らして間宮さんが笑ってる声がした。
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