嘘カノ生活
「あたし、元々は関谷推奨派だったんです」

「推奨…って」 
 
「あいつ、朝未に1年も片想いしてました」 
 
「はあ…」 
 

 
1年なんて。

本気じゃなきゃ出来ない片想いだろうな。 
 


「関谷なら朝未も任せられるなって思ってました。」  
 
酒井さんはそれを懐かしむように話して。 
 
 

「…だから、間宮さんと付き合うようになったのは、あたしの中じゃありえなくて」 
 
「…それはキツイな」 
 
 
 
俺より、関谷を。 

あいつの方が、朝未を知ってて、大事にしてたんだろうか。
 
  

俺は確かに、いきなりだったけど。 

認めてもらえるなんて、思わなかったけど。 
 
 
それを言葉にされるのは、キツイ。 
 

< 131 / 321 >

この作品をシェア

pagetop