嘘カノ生活
***

これ以上ないってくらい、好きなんだ。 
 
こんなはずじゃなかったのに。

好きになるはずじゃ、なかったのに。 

 
だけどもう今は、気持ちを抑える事で精一杯なんだ。 
  
 
***
 
 
 
 
 
  

「…み、朝未」
 
 
瞼の先の暗闇から、声がする。

開けてみると夕菜があたしの顔を覗き込んでいた。 
 
 
 
「…ばか、何してんのこんなとこで寝て」

「え…あたし寝てた?」 
 
 
 
深く大きなため息を1つ、夕菜はついた。 

そしてその隣には、苦笑いで困ってる顔の俊介くん。 
 
俊介くんをほったらかしで寝手たことにようやく気付いたあたし。 
 


「あの、すいません、つい居心地良くて…」

「俺は良いけど、…ね」
 
 
そう言って困った顔のまま、俊介くんの人差し指が誰かの方に向かった。 
 
 
 
「間宮さん…」 
 
 
そうそれは、まぎれもなく間宮さん。 
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