嘘カノ生活
「間宮さんがあたしの事、だいだいだいっ好き!って事教えてもらいました」 
 
「はあ?なんだそれ」

「…"壮は朝未ちゃんのこと本気で好きだよ"って」

「なに言ってんだあいつ」

「でも、あたしは嬉しかったですよ?」 

 
 

また思い出して頬が熱くなる。

それにつられたのか、間宮さんの頬も微かに赤くなって。

 
 
「……あほ」

 
照れ隠しかはわからないけど、間宮さんは後ろの首元を掻いた。 
 
 
 
「俺はお前の事、"大好き"なんじゃなくて」

「え…?」

 
 
あたしの指にゆっくりと自分の指を絡める間宮さん。 
 
もどかしくて、心臓が高鳴る。 
 
 
 
「そんなん通り越して…とっくに"愛してる"っつうの」

「あ、い…。は?!」 
 
  

 
緩く絡まっていた指は、も既にきつく結ばれていて。 

その手を伝って、お互いの熱を共有してるみたいだった。
< 138 / 321 >

この作品をシェア

pagetop