嘘カノ生活
靴を履き替えて昇降口を出ると、間宮さんはコーヒー片手に門の所に寄りかかっていた。
やっぱりそういう姿は、客観的に見てもかっこいい。
実際、下校しようとしてる女子生徒たち皆、間宮さんを指差して赤くなってる。
確かに、間宮さんはかっこいい。
中身とのギャップは激しいけれど。
「お、朝未。おせーよ」
「すいません、HR長くて」
会うや否や、間宮さんはあたしの頭をくしゃくしゃと撫でて手をとる。
恥ずかしいとか考えない人なんだろうけど。
…まあ、嬉しいと思うあたしも相当バカだ。
「どうする、どっか行くか?折角バイトないし」
「じゃあ勉強教えて欲しいんですけど、大丈夫ですか?」
「俺は良いけど、どこで」
「あー…、じゃあうち、来ます?」
「……は?」