嘘カノ生活
話してくれといわんばかりの視線で、俺はもう包み隠さず話すことにした。 
 
 
「そうだなー。実は俺のほうが、壮よりも先に朝未ちゃんの事知ってたって言ったら?」

「な、なんですかそれ…」
 
「うん…本当は、もっと前から知ってたよ」
 
 
 
壮がSASAKIに入る、前から。

やっぱり彼女は信じられないようで。 
 
それでも俺は、続けた。
 
 


 
「俺元々、他の喫茶店には行かないんだけど、SASAKIにはよく行く方でさ。その日、大学の資料眺めながらぼーっとしてた」

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