嘘カノ生活
…助けてください。

もう、間宮さんが居ないだけで、あたしは消えそうです。

もう、間宮さんが居ないと、生きていけないような気さえします。 
 
  
 
 
「…泣くなってば」
 

泣いても、間宮さんは戻ってこない。


だけどそれでも溢れてこようとする涙。


下を向いてそれを袖で勢いよくこすった。 
 
 
我慢だとか、限界だとかなんてもうとっくに超えていたけれど、必死に耐えた。 
 
 
 
 
 
「何してんの?こんな所で」
  
 
 

上から降ってくる、声。

あの時優しく見送ってくれた、あの声。
 
 
それを聞いたとき、ひどく懐かしいような感覚に陥った。
< 207 / 321 >

この作品をシェア

pagetop