嘘カノ生活

　
「じゃ、じゃあ間宮さんとどういう繋がり…」

「…あなた、柏木朝未？」

「え…？」


　
核心に迫ろうという時、あたしの言葉に被せる様に言う彼女。

そして今確かに、あたしの苗字を口にした。

吐き捨てるように言われ、少し苛立ちを覚える。

だけど何故あたしの事を知っているんだろう。

　

「そうですけど…どうして知ってるんですか？」



あたしがそう言った瞬間、最初の優しい表情はあっという間に消え、彼女の表情が強張る。
　
睨むように細くなった目。



　
「あなたが…あなたが壮をとったりするから…」



　
そう言った彼女は、本当に先程と同一人物なんだろうかと、そう思うくらいの形相だった。