嘘カノ生活
間宮さんは、それから沙織さんとの連絡は絶ったと言った。
普通の高校生活に戻って、普通に過ごして。
1つ違うのは女癖の事だけだったと。
「たまに母さんから沙織さんの事を聞くこともあったけど、曖昧に返して、考えないようにした」
「忘れたかったんですか…?」
おずおずと訊ねると、間宮さんはふと笑った。
「それもあったし、あとは罪悪感かな。俺がめちゃくちゃに壊したから。じゃあいなくなれば良いんだって」
「罪悪感…」
「ん」
あたしは間宮さんのその答えに黙って頷く。
話はそのまま続けられた。
「そのまま、会わないまま大学生になって、お前に会って。そんで付き合い始めた」
最初は嘘の彼女だったけどな、と間宮さんはくしゃっと笑う。
正直、あの頃は間宮さんはただのふざけた人だと思っていた。
勝手に人を彼女にしたり、
勝手に学校に入ってきたり、
勝手にキスしてきたり。
勝手な事ばかりするから、そういう間宮さんの裏側なんて全然見えなかった。
全然分からないから、あたしが間宮さんを変えた
なんて俊介くんに言われても実感がなくて。
普通の高校生活に戻って、普通に過ごして。
1つ違うのは女癖の事だけだったと。
「たまに母さんから沙織さんの事を聞くこともあったけど、曖昧に返して、考えないようにした」
「忘れたかったんですか…?」
おずおずと訊ねると、間宮さんはふと笑った。
「それもあったし、あとは罪悪感かな。俺がめちゃくちゃに壊したから。じゃあいなくなれば良いんだって」
「罪悪感…」
「ん」
あたしは間宮さんのその答えに黙って頷く。
話はそのまま続けられた。
「そのまま、会わないまま大学生になって、お前に会って。そんで付き合い始めた」
最初は嘘の彼女だったけどな、と間宮さんはくしゃっと笑う。
正直、あの頃は間宮さんはただのふざけた人だと思っていた。
勝手に人を彼女にしたり、
勝手に学校に入ってきたり、
勝手にキスしてきたり。
勝手な事ばかりするから、そういう間宮さんの裏側なんて全然見えなかった。
全然分からないから、あたしが間宮さんを変えた
なんて俊介くんに言われても実感がなくて。