嘘カノ生活

「ほら、そういうとこ。俺に全然興味ないの」

「え？」

「最初はさ、おいおい何だよコイツって思ってたけど。
　なんか店長にお前がバイトしてる理由とか聞いてから、見方変わってきた」



あたしだって、最初は何だコイツって思ってましたよ。

そう反論しようと思ったけれど、何故か嬉しくて。

黙って聞いていた。



「んで、いつの間にか俺のが朝未を目で追うようになってった」

「み、見てたんですか？」

「見てましたよ。けどお前気づかないから脅し半分で付き合うしか方法が無かったんだっつの」

　
　
拗ねたように言い訳する間宮さんも可愛くて、あたしの顔は自然にほころんでいった。

間宮さんもあたしをみて微笑んでくれる。

けれどその笑みはふと消えて、真剣な顔つきになる。
　
　
　
「幸せすぎたからか、俺に罰が下ったのかも」

「罰？」

「沙織さんから、何年ぶりかわかんないけど、連絡が来た」

「え…」