嘘カノ生活
わかっても何を言って良いのかは分からず、あたしも黙っていた。
すると頭の中で疑問が生まれてくる。
「あたしと、連絡とってない時…俊介くんに嘘言ったんですよね?毎日会ってるって。
それってどうしてだったんですか?」
「あ…うん、まあ」
間宮さんは言葉を濁したまま、なかなか話してくれない。
あたしは訳がわからず催促をした。
するとあからさまに嫌そうな顔をして話し出す。
「あれは、自分勝手な俺の言い訳っつーか」
「言い訳?」
「だからさー…」
聞き返すあたしに苛々しているのか気まずいのか、再び言葉を濁し始める。
分かんないのかよ、とでも言うような顔を向けてもあたしには分からない。
少しして、間宮さんは上半身だけ起きていた姿勢を正す。
「朝未」
「はい?…って、ちょ…」
急に間宮さんはあたしの腕を取り自分の方に抱き寄せる。
いきなりだっからバランスを崩してしまった。
けれどなんとか倒れこまないように、片方の手で間宮さんの肩に掴まってその姿勢を保つ。