嘘カノ生活
「お待たせいたしました、エビのサラダとシチューになります」
さっきの事はあたしの胸にしまっておこう…
そう思って、サラダを4番テーブルにだした。
席を離れた後、あたしはお客がひとつエビが足りないのに気づいていないことを確認する。
ほっと安心してホールに戻って待機していると、休憩から帰ってきた先輩があたしに声をかけた。
「柏木さん、休憩だよー」
「あ、ありがとうございます」
先輩と入れ替わりに、あたしは中の控え室へむかう。
やっと迎えた休憩時間。
ふうと一息ついてから控え室に入ると、そこには誰もいなかった。
きっとあたし以外は今ホールにいるんだろう。
休憩は20分程ある。
寝ようかな、なんて思っていたとき控え室のドアがノックされた。