嘘カノ生活
間宮さんが好き。

弟妹達に対する好きじゃなくて。

間宮さんが1人の男の人として、好き。

 
そう自覚はしたけれど、どうしたら良いかもわからない。


 
「遅れてすいませんっ」


あたしがそう言うと、SASAKIの店長は笑って許してくれた。
 
いつもこんな遅刻なんかしないから、むしろ心配そうに。
 

間宮さんは、怒られてたけど。
 
 
  
「店長もひいきだよなー」

「間宮さんが毎回遅刻するからですよ」

「朝未遅刻初めてだからな」

「そーですー」


 
そういいながら更衣室で別れようとしたとき、

「じゃ、また帰りな」

と、間宮さんは笑った。
 
「…はい」
 


 
笑顔で返したけど…

あたしは間宮さんの"嘘"の彼女だ。

あたしの事本気で好きなはずない。

 
 
そう思うと、また悲しくなった。
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