嘘カノ生活

「はい」

ドアを開けた先に立っていたのは、同じバイトとして働いている間宮さんだった。


「ちょっと良いかな」

そういって間宮さんは誰もいない控え室に、遠慮する事を知らずに入ってくる。


 
「あの、何か用事ですか?」

 

あたしの問いに答える様子もなく微笑んでいる彼の名前は間宮壮平。

確か今大学1年生らしい。

それからあたしには理解できないけれどSASAKI一モテる。

理解したくもないから、それ以外の詳しい情報なんて知らない。



そんな人があたしに何の用だろう。


「あのさ、柏木さん、高校生だっけ」

「え、そうですけど…」

「かわいいよね」

「はあ?」


この人の言う事は脈略がまったくもってない。


「すいません、ちょっと理解できないというか」
 
「俺と付き合ってよ」



ほら。

まったくもって脈絡がない。


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