嘘カノ生活
最近、やっぱり体調が良くない。

仕事をパンパンにつめこんでるから、当たり前なんだろうけど。

 
 
「じゃ、夕菜また明日ね」

「うん、ホントなんかあったら電話しなよ?」

「ありがと、じゃあばいばい」

そう言って午後4時、学校の門に向かった。 
 
 

下駄箱を出て、すぐ右に曲がったところが門。

そこに、関谷が居た。



「…おう」

「あ…、関谷」


やっぱりどこかぎこちなくて。

上手く、いつもどおりに喋れない。

 

「今日もバイト?」

「あ、うん。SASAKIで5時から」

「そか、頑張れよ」

「うん…バイバイ、また明日」

 

あたしは、関谷のことずっといい友達だと思っていた。

なのにもう、元には戻れない。

間宮さんみたいに、友達でも居られないんだろうか。
 
 

その事実はやっぱり哀しくて。

泣きそうになるのをバレないように背を向けて歩こうとした。 
 
 
だけど、関谷の呼び止める声であたしの足は止まった。

 

 
 
「あ…あのさ柏木!」

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