嘘カノ生活

「で、だな」　

「は…はい」　
　


一息ついた関谷は真剣な顔をした。

「俺は今もお前が好きだ」

「え…」


それは予想外の言葉。

関谷の口から告げられたそれはまだ続く。

　
　
　
「でもお前、なんだかんだで間宮のこと好きだろ?」

どき、と高鳴る胸の音。

その名前を聞くだけで、どうしたらいいか分からなくなる。

　


「な…なに言って…」

必死でごまかそうとするけれど、そんなの通用しなくて。



「あほか。俺はお前ずっと見てきたんだ。嘘ついてることぐらいわかんだぞ」
　

ちょっと怒ったような瞳でもう一度、"好きなんだろ？"と聞く関谷。

　
　
　
仕方がないから、関谷にだけ。

本音言ってもいいよね。
　
　
「うん…、好き、だよ」