嘘カノ生活
そんな風にしていると、突然ぽつりと鼻の頭に水の感触。
 


「お…、雨」 
 
突然振り出した小雨。

今日の降水確率は10%だと、天気予報でやっていた気がする。

傘なんて、持ってるはずもなく。
 
 


「あー…じゃあ関谷、そろそろ行くねあたし!」

「え…おい柏木!雨降ってんけど平気かよ」

 


少しずつ、強くなりだした雨。


「うんっ、平気!ありがとう、おかげで元気でたよっ」
 
 
そう言ってあたしは大粒になりそうな雨の中を、傘もささずに走り出した。
< 65 / 321 >

この作品をシェア

pagetop