嘘カノ生活
あたしは、鼻から上が見えるくらいのことろまでベッドにもぐった。


改めて見回す、間宮さんの部屋。

1人暮らしらしく、その割には広い。

必要最低限の家具。

静かな雰囲気に飲み込まれそうだった。
 
 

 
「…間宮さん」
 
「あ?」

 
すぐそこにあるキッチンでにいた間宮さんは、カップを2つ持ってあたしのところまで来た。 
 
そのカップの中には、ホットのミルクティー。 
 
ほれ、とあたしにそれを差し出してくれた。

 
 
 
「あ、ありがとうございます」



起き上がって、カップを受け取った時に、あたしの手に間宮さんの指先がほんのり触れた。
 
カっと赤くなったけど、必死にミルクティーを飲んでごまかした。 
 



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