嘘カノ生活
SIDE:MAMIYA

 
こいつが熱が出てしんどいなんて、わかってる。
 

けど、何で泣いてんだ? 

俺、またなんかしたのか?

 


「おい、あさ…」



そこまで言って俺は口をつむいだ。

危ねー…


…今。

朝未って呼ぼうとした。 

まだ、その癖が抜けてない。
 
 

本当は朝未って呼んで今すぐ抱きしめたいけど。
 
けれど俺には、そんなことする資格なくて。 
 

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