嘘カノ生活
SIDE:ASAMI
 

 
「あたし、嘘の彼女なんて、嫌でした」

そう、"嘘の彼女"なんて嫌だった。
 
 
最初の頃は早く終わって欲しくて。

なんでこんな事になっちゃったんだろうって思った。

でも今は、"嘘の彼女"なんかじゃなくて、"本当の彼女”になりたい。
 



「だから、あたし…」

「ごめん、な。一緒にいたくなかったろ、今まで本当ごめん」

「ちが…っ」



間宮さんは勘違いしてるのか、曇ったような顔をした。

 
「俺、最低だよな」

そう言ってベットから立ち上がり、キッチンの方へ向かおうとした間宮さん。  
 



 
 
違います、違います。

そんな風に悲しそうな顔しないで下さい。

 
好きです。

間宮さんが好きなんです。
 
 
 
 
 
「ま……待ってください!」
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