嘘カノ生活
間宮さんがいなくなりそうで。
これを逃したら、もうチャンスはないと思った。
「ま…待ってください!」
そう言ってあたしは間宮さんの服を思いっきり引っ張った。
「おわっ!」
それに驚いたのか、間宮さんは体勢を崩して、背中からベットに倒れこんだ。
「った…。な、何」
ドラマみたいに押し倒されるような体勢ではなかったけれど。
でもそんな事、今は気にしてられなかった。
伝えたくて。
勇気が出ないとか、怖いとか、そんな言い訳してるヒマなんてない。
あたしは、間宮さんの服をしっかりとつかんだまま言った。
「"嘘の彼女"じゃなくて"本当の彼女"になりたいですあたし!」