嘘カノ生活
帰り道。
今日はお昼からの5時間だけだったから、今は夕方の5時。
そして何故かあたしの隣には間宮さん。
「朝未ー、どっか寄ってく?」
彼氏としての間宮さん。
「…ありえない」
「ん?聞こえないー」
なんでごく普通のあたしが、こんなよく知りもしない大学生なんかと。
ていうか大学生の癖してなんていう性格をしているんだろう。
「間宮さん、あたしの事好きな訳じゃないんですよね?なんで付き合うとかって…」
あたしがそう尋ねると、間宮さんは急に真面目な顔になった。
「本当はずっと、朝未が好きだったから」
そしてそう言って間宮さんの顔があたしの顔に近づいてくる。
いつのまにか肩を捕まれて、逃げようにも動けない。
近い、近いです!
そう思うけれど声にはだせず目をつむってしまう。
「ま…、待って待って待って!」