愛をくれた君


「あの、アスカさん!?」


「そうです。」


「どうして…」


「ルナ姫様のためです…」


私の…?



「ルナ姫様は必ず、前世の記憶を持って、来世生まれ変わる。そう、占いにでたので、私はルナ姫様を支えられるようにと前世の記憶を残したまま来世…今、生を受けました…」



前世の記憶を残したまま……?


じゃあ…



「じゃあ、ルイヴィトン兄様の事も…」



「えぇ…ルイヴィトン様の事もはっきりと覚えています」



……


ルイヴィトン兄様とアスカさんはお父様もお母様も、みんなが認めていた恋人同士だった……



そんな、つらい事を忘れず、私のために前世の記憶を残したまま生まれ変わってきたなんて……



アスカさんは、どんな気持ちだったんだろう………



そう思うと、罪悪感でいっぱいになった……




< 30 / 106 >

この作品をシェア

pagetop