届かぬ出ぬ声。

睦月さんには全くの無意味だな。
私ってこんなに無力だったんだ。と思い知らされる。
だけどこれが私の本当の姿なんだよ。
嘘じゃない偽りじゃない姿。
たぶん人間は恋をすると純粋な心を取り戻すんだ。
私の場合は･･･だけどね。
[特に用事はないんですけどね。次いつ頃行っても良いかな？]
そう思って素直に打ち込む。
素直な感情をすべて託すんだ。

なんて返してくるんだろう･･･？
会いたいなぁ～。好きだなぁ。
今日行っちゃおうかな。
けど・・・迷惑だろうし。
どうしようかな。
色々な感情が胸の中をかけずり回って、
私の心臓は爆発寸前。
あぁこれが墜ちてゆくっていうことなんだ。
そう実感した瞬間に携帯のバイブ音がメール受信を知らせた。
ある意味でゾッとしたよ。

[明後日辺りが良いな。お店休みの時に来て欲しいんだ！二人っきりが良い。]
二人っきりが良い？って期待して良いのかな？
期待したいよ。好きって言いたくなる。
そんな期待を持たせるようなメールほしくないよ。
とびっきりおしゃれして会いに行くよ。
大好きなあなたに。
私は泣いていたことも忘れてトイレの個室を飛び出した。
大丈夫今の私なら何でもできそう。