届かぬ出ぬ声。

人それぞれの痛み

優雅SIDE
憐と連絡を取らなくなってからもう何日も経過した。
憐の嘘つき・・・。
あのこはカウンセリングの子だって知ってるんだから。
何かやましい事あるから隠してる。
分かるよそれぐらい。
あの子に嫉妬してる・・・。
憐を独り占めしたいのに。
好きなのにどうして伝えられないんだろう・・・。 

あれ・・・。珍しく誰かからの電話だ・・・。
「着信:麗子」
麗子ちゃん??
「もしもし?」
「やっと話せた・・・。」
「憐!!」
憐からの電話出たくて出たくて・・・。
話したかった。けど、真実を聞くのが恐くて。
別れを切り出されるのが恐くて出れなかった。
「優雅。何で無視するんだよ。淋しかった。」
憐の言葉が嘘に聞こえる・・・。
「私も淋しかった。」
「じゃあ何で。あのときの事まだ怒ってるの?」
「嘘ついたじゃん。」
些細なことに何で怒ってるんだろう・・・。
怒ってるんじゃないよ。
悲しいんだよ。淋しいんだよ。
だって、憐私の事見てないじゃん。
他の女の子の事ばっかり見てる。
私がお客さんだったら良かったのにね。
「ごめんね。俺は優雅の事が好きだから・・・。」
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