bitter love
なぜかドキドキしながら俺はおんぶして保健室に向かった。
「先生~。」
保健室に入って先生を呼ぶと驚いた目でこっちを見てきた。
「どうしたの?!あれ?莉子ちゃん?」
どうやらコイツは莉子らしい。
「せんせ、寝かして。」
俺から降りるとカーテンの向こうのベットに行ってしまった。
しばらくして先生が覗きに行った。
「爆睡しちゃってるわ。相当疲れてるのね~。」
先生は自分の子供みたいに言った。
「コイツよく来るんすか?」
「ん~、来るわね。こんな時間に学校に来るのは初めてだけどね。」
「へ~。」
「莉子ちゃん家、環境よくなくてね、だから大変なんだと思うの。」
「へ~。」
「まぁ、篤人くん仲良くしてあげてね。」
俺は保健室を出て教室に向かった。