アイシテルの合言葉



「痛い。」



私は叩かれた脳天の痛みを和らげるため両手でグッと押さえた。



棗くんは優雅に扇子で涼み挑発してくる。



・・・腹立つ、あの涼しい顔!



私は棗くんを思いっきり睨んだ。



それに気づいた棗くんは首をかしげニヤリと笑ってみせる。



「あのな、チビが睨んだって怖くないから。」



「チビッ!?最低!!!この、まな板っつくしっ女男っ!!!!」



一番気にしている事を言われた私はやけになって怒鳴ってしまった。



棗くんが眉間にしわを寄せる。



「女男ってのは・・・誰の事だ?」



棗くんは笑顔を見せながら青い炎が放たれる拳を私に向けた。



「あ・・いえ・・・嘘です・・・」



私はフルフルと首を左右に激しく振った。



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