双子のキモチ《短編》
「どこでこんなの覚えたの!?」
「小さい頃、桜の髪いじってたらなんか覚えた」
「それ、ずいぶん昔じゃん!
彼女とかで練習したんでしょ!?」
練習って…。
ただいじるのが好きなだけなんだけどね?
「秋、将来スタイリストになれるんじゃない?」
「どうかな~」
「服選んでる時とか髪触ってる時の秋、チャラくなくてイキイキしてたし」
「それはどうも。まースタイリストになると女の子とたくさん関われるから最高だね」
「前言撤回ね」
久しぶりにケンカ腰じゃなくまともに話した俺ら。
やっぱ双子っていいのかもしれない…。