青春自転車
『弁当箱どこにあるの?昨日、使うから出しといてって言ったじゃん』


『そこにないなら銀紙にでも包んでいきな』



あっ!!!


旅だし、銀紙の方が味がでるかも。


『仕方ないな〜じゃ銀紙でいいよ』


心の中でナイス意見と思っていた。

当時の僕にとって、銀紙弁当箱は、竹の弁当箱や葉っぱで包んだ、おむすびみたいな気がした。


とりあえず、昔ながらのお弁当をつくることにした。

おむすび、たくあん、ウインナー、 の3つだけ。また素朴な弁当もカッコイイものだ。


こうしているうちに、もう8:45。


ヤバイ・・・・・・


言い出しっぺ、の僕が遅刻したら、みんなに怒られる。


急いでいかないと・・・


高いテンションを爆発させるようにチャリンコを、こいだ!



正門がやっと見えてきが誰の姿も見えない。


あれ・・・・誰もいない?


もしかしたら正門の中に入って待っているのかもしれない。


そう思いペダルを、こいだ。


ついてみると、誰の姿もない・・・


時間を間違えた?

集合場所が違う?

時間通り来ていないだけ?

いろいろ考えていると


『よっ』


と声が聞こえた。


後ろを振り返ると、


8人グループの中で1番気まずいヤツだった。仲が悪いわけではない。

みんなと一緒にいるときは何となく話したりできるが、二人っきりだと気まずい・・・・・

凄くイイヤツ。だからこそ気まずいのか性格があまり、あわない。



それがヤツだ。
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