【モテ期到来】
「…ちょっと嬉しい…」
そう言って俺の肩に頭をコツンと乗せた。
「…そう言う事言うなって。…俺本気にするし。」
「…すればいいじゃん。」
そんな事言われて、尋常じゃないくらい心臓バクバクだし。
「…じゃあ本気にするけど…」
「…ん。本気にしちゃいなよ。」
…それは…俺の事好きって事…でいいのかな?
アカリが初めて俺に対して“女”の顔を見せた。
ちょっと潤んだ瞳が俺を見上げて…
俺は衝動的に顔を近付けた…。
触れ合う寸前でアカリの長い睫毛が伏せられて…。
ドキドキしながらアカリに2度目のキスをした。
一瞬、目を開けたら“真に受けんな!”とか言われたらどうしようなんて考えたけど…。
至近距離で見詰めて恥ずかしそうに頬を染めたアカリに、俺の顔が一気に熱くなる。
…そっか。俺らには言葉とか別になくてもいいんだ。
黙ってアカリの手を握るとギュッと握り返してくれた。
それがアカリと俺の“気持ち”なんだって理解した。
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