【モテ期到来】
不機嫌な俺とは裏腹に盛り上がる一同。
聞いてもいないのに彼女達と文化祭で知り合ったとか白石に説明されたが、俺は「ふ~ん。そうなんだ。」と適当に答える。
「私、文化祭で眞島さん見ました!!」
「私も!…でも私服の方がカッコイイです!」
「あ~…どうも。」
俺は目の前のハンバーグステーキにがっつきながら素っ気なく返す。
“カッコイイ”とか“好き”とか、なんとも思ってないヤツから言われても、嬉しいと言うより困るだけだ。
…ついでに面倒くさい。
だって、好意を寄せてくる相手を邪険に出来ないじゃん?
気持ちには応えられないけど、せめて当たり障りなく相槌を打った。
それが俺に出来る限界。
“最近こんなんばっかだな…”
内心うんざりだ。
大本に言わせると、俺は今“モテ期”らしい。