【モテ期到来】
食欲も湧かなくて私はただベットの上に寝そべってた。
ぼんやり見詰めていた携帯が光り、太一からの着信をしらせる音が聞こえた。
ゆっくりした動作で携帯を耳に当てる。
「アカリ?…なんで来ないんだよ。」
「…ちょっと体調悪くて…」
「マジ!?お前、今一人だろ?…大丈夫かよ…」
「大丈夫だから。」
久しぶりに聞く太一の声に涙が出そうだった。
「…アカリ…?どうした?」
「…どうもしないよ…。」
「嘘つくな!…声で判る。何かあったのか?」
すぐに言葉が出なくて沈黙が続いた。
で、私は聞いちゃったんだ…聞かなきゃいいのに。
「…太一、私に嘘ついてるでしょ?」
「…なんの事…?」
耳に響く太一の低い声。