【モテ期到来】
今まで色んな事を諦めて来た俺だけど、彼女についてはやっぱり諦め切れなかった。
アカリを傷付けない為についた“嘘”が、アカリを苦しめて…俺も苦しんだ。
…俺はいいよ、別に苦しんだって。
ただアカリには…アカリにだけは笑ってて欲しかったんだ。
あいつの笑顔ってスゲー不思議でさ、こっちまでつられて笑っちゃうんだ。
アカリと居るとなんでもない事が楽しくて、“もっと彼女の近くに行きたい”って思った。
いつだったか、居間でアイツと二人きりになった事があったんだけど、隣に座るアカリに“触れたい”って思っちゃってさ…。
でもそんな事言うの恥ずかしいじゃん?
だからテレビに意識を集中させてたのに、アカリの奴は俺を煽った。
“キス…したくない?”
…ああ、してぇよ。
キスだって、キス以上だってしたい。
ぶっちゃけ、そんな事しょっちゅう考えてるし!!