【モテ期到来】



あれからたまにメールはするけど、太一には会ってない。




なんかポッカリ大きな穴が開いちゃったような感じ。




そっから空気が抜けて、私はふにゃふにゃになったみたい。




何もする気にならないし、なんか全てがどーでもよくなっちゃった。




新学期に好きだった彼と顔を合わせた。




「よぉ!佐久間、いい色に焼けたな~」




「まぁね~」




…意外と普通に会話出来た。




なんでだか考えてすぐに答えは出た。




“癒されたから”




それは太一が一緒に居てくれたから。




彼の不器用な優しいと、楽しそうに笑う笑顔に。




太一に“私は癒しの道具じゃない”なんて偉そうな事言っておいて、癒されてたのは私だ。




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